しらす漁 

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遠州灘のしらす漁

明治のはじめ頃からしらす漁が行われていた舞阪は、しらす漁発祥の地とも言われています。舞阪のしらすが古くから愛され続けてきた理由は、遠州灘の地形にあります。
豊かな松の緑と、真っ白な砂浜が一直線に続く美しい海岸線は中田島砂丘を呑込み東西120kmに及びます。白砂の海底は遠浅で常に波立ち、潮の流れも速いです。天竜川をはじめ大小様々な河川が多くの汽水域を生み、そこに発生するプランクトンがしらすの餌場を形成しています。

遠州灘のしらす漁
(地曳網しらす漁 大正中期の様子)

遠州灘のしらす漁

遠州灘のしらす漁

黒潮に乗って現れたしらすの群れは遠州灘の地形に育まれ容姿を変えます。赤黒く身に締りがなかった魚体は波に揉まれ身が締まり、白砂に同化した体色は透き通るような青白色へと変化していきます。渥美半島の伊良湖岬から御前崎までの広い海域を持つこの宝の海が遠州灘です。
日本屈指のしらすの水揚げ量を誇り、品質においても東京築地市場など全国の中央卸売市場で常に高い評価を得ています。現在この海域では静岡、愛知両県のしらす漁船500隻程が互いの県境を堺とした漁業協定を結び操業しています。



夜明けの出港

東の空が白み始めるころ、舞阪港よりしらす漁船が一斉に出港する様子は勇壮です。

夜明けの出港

朝日の海、遠州灘の雄大な海原へ本日の漁場(ポイント)を探し、東へ西へ思い思い散らばってゆく漁船団。船内には魚群探知機やソナーなどハイテク機器が装備されています。長年培った経験と探知機でしらすを探し当てます。魚群を発見したら船を待機させ網入れの時をじっと待ちます。(季節により時間が異なる)期待と緊張が入り混じる瞬間です。

夜明けの出港

夜明けの出港 夜明けの出港



網入れ

号令と共に一気に網を投入し「しらす漁」の始まりです。舞阪のしらす漁は2艘の船で海中に流した網を曳き、泳いでいるしらすの群れを捕る漁法で「二艘船曳網(にそうふなびきあみ)」と呼びます。現在舞阪には100隻のしらす漁船があります。

網入れ

網入れ

網上げ
網入れ


網上げ

網を入れ、魚群を囲んだら間髪いれずに網を手繰り寄せ引上げます。しらすの善し悪しは鮮度で決まるため、時間との勝負です(しらすは非常にデリケートで弱い魚です。身を守る鱗もまだ出来ていません。それゆえに鮮度落ちが早い)。
捕ったしらすは船内で手早く氷締めし余分な水分をきります(海水につけておくと身がふやけて旨味が流出し著しく鮮度・味が落ちるため)。
舞阪のしらすは「魚偏」に「氷」と書いてシラスと読ませます。これは舞阪のしらすだけの書き方です。




  網上げ 網上げ

捕ったばかりの青白く透き通り、輝くしらす。魚体がプリプリしています。
この鮮度を逃がさぬように帰港し舞阪しらす市場に水揚げします。




水揚げ

今獲れのしらすを次々と市場へ水揚げし即時入札していきます。
どの船の品物も鮮度が良く、色・ツヤ・味良しの上物です(仲買人は仕事がら常に生でしらすを食べています)かなり美味しいですよ。
落札したしらすは即座に加工場へ運び、直ちに釜ゆでしていきます。


「しらす釜ゆで」に続く >
水揚げ

水揚げ